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最後に組織的なデスクトップの大幅なアップグレードをしてから相当時間が経っています。前回オペレーティングシステムの更新に成功したITの専門家からの警告は聞いておく価値があるでしょう。
多くのITマネジャー、管理者、さらにエンドユーザーにとってさえ、Windows 7は新しいクライアントオペレーティングシステム(OS)に移行しなければならない初めてのケースでしょう。すでにオペレーティングシステムの移行を一、二回体験したITの専門家でも、この独特の「体験」をしてから相当時間が経っています。

貴社が前回苦労してOSアップグレードをしてから、サポートするブラウザの増加、遵守すべき法令その他の規則の増加、SaaS、クラウドコンピューティングなどコンピューター業界の環境は種々の面で変化したとはいえ、幾つかの基本的な事実、了解事項や注意事項は変わっていません。

過去のOS移行を成し遂げたITの経験者からの「教訓」と警告を以下に示しています。以前アップグレードをしたことがある方なら、すでによくご存知の事柄もあるでしょうが、従来のアップグレードでは行わなかったことや次第に忘れてしまったこともあるかも知れません。

新しいハードウェアを取得する

比較的新しいハードウェアをお使いの場合は、まだ使い続けたいと思うでしょう。それは家庭ユーザーやSOHOにとっては道理にかなったことかもしれません。しかし大企業の場合にはその逆であるというのがコンセンサスです。

「既存のコンピューターにインプレースアップグレードをしないでください。」とITコンサルタント会社ルース・コンピューター・スペシャリスト社長、ベス・コーエン氏は忠告します。同氏はBBNでITエンジニアリングのディレクターとして、また幾つかのスタートアップ企業で最高情報責任者/最高経営責任者としてWindows NTやNovell NetWare以降のOS移行を監督してきました。「ハードウェアを取り換え、新たなシステムをそのまま使うことです。」

しかしITコンサルタント会社、マンコンサルティングの社長ハロルド・マン氏は指摘しています。「ショートカットあるいはタスクバーの体系のようなレガシーがあるときには、このアプローチは受け入れ難いかもしれません。」

テストとパイロット作業をしてから全面的配備

経験豊かな管理者が口を揃えるように、代表的なコンピューター上ですべての新しいOSをテストすることは当然です。企業はハードウェア構成だけでなく、アプリケーション、周辺機器、コンフィギュレーションもテストする必要があると言われています。

「一台の機器を使ってシナリオをテストし、考えられることをすべてテストしたくなるものです。」とベネフィット・アドミニストレーション・システムズのITテクノロジストであり、1991年からIT業界で MS-DOS、Windows 3、NetWare、Unix、LinuxのOSアップグレードに関与してきたダン・ベント氏は言います。

「手に入らないドライバーを必要とする特殊な、あるいはレガシーのハードウェアがあるかもしれません。」と同氏は指摘します。「x386の時代に遡る過去のハードウェアを持っていて、特別なドライバーや、古かったり市場シェアが小さいソフトウェア、あるいは自社製/カスタムアプリケーションが必要であれば、これこそ私がテストしたい対象です。」

「時には、ソフトウェアベンダーは自社のアプリケーションが機能するかどうか説明しないので、自分ですべてのオプションをテストしてチェックしなければならないのです。」とIT管理者として20年の経験がありポータブルとモバイル機器での業績で著名なクリス・デ・へレラは回想します。「当社が直面した共通の問題は、当社の業務特有の特殊なハードウェアに対するソフトウェアの互換性でした。大部分のハードウェアメーカーは最新のOSに対して自社のドライバーとアプリケーションの認定が遅れていました。」この状況はおそらくあまり変わっていないでしょう。

テストにはIT機器のリストが必要だとヒュボーンのマネジングディレクター、ニック・ボージェアール氏は指摘します。同氏は以前に所属した企業で150万機のWindows 95、Windows NT4、Windows 2000、Windows XP を大手企業へ実装する作業を担当していました。「リストを使わない実装はほぼ必ず失敗します。」と同氏は言います。マニュアルで作成したリストも信頼できません。従って自動化したソフトウェアツール使うことを同氏は提案します。

全システムの移行

段階的なアプローチはお勧めしません。最終的にはできるだけ少数のバージョンと環境をサポートするだけで済ませたいことでしょう。「一つのOS、一つのバージョンの移行を数年間にわたって行おうとは思わないことです。」

そのため、シンプルにすることをボージェアールは勧めます。「デフォルトのインストールがベストです。これは最もテスト済みで、堅牢で、安全なオペレーションシステムのコンフィギュレーションであることが多いのです。これこそユーザーが主として家庭で使用し高額のIT専門家がいなくても機能するシステムでしょう。『可能な限りデフォルト』を目標としすべての逸脱を疑ってかかることです。」同様に、デスクトップの構造に手を入れ過ぎないようにと同氏は忠告します。「レジストリーの度重なる微調整とカスタマイズはオペレーティングシステムの安定性を損なうだけで、結果として巨額のサポートコストが発生します。」

計画、予定

「OSの移行を成功させるにはビジネスの観点からプロジェクトを計画することです。」とBenefit Administrative Systemsのベント氏は言います。「いったんOSをテストして貴社の環境で機能するという自信が持てたら、あとはプロジェクト管理の問題です。」移行(ハードウェアのアップグレードを含む)を完了するための適切なダウンタイムを計画するか、あるいはそのOSを新システムに配備する時間をスケジュールに入れたうえでシステム配備を実施します。「成功の鍵はダウンタイム計画を作成し、最小化すること。そして何らかの問題発生を予想することです。」と同氏は言います。

ユーザーを新しいコンピューターに移行させるにあたり、誰もがユーザーのデータをすべて移行したいと希望するものです。ユーザーはデフォルトまたは推奨された場所に保管または保存するとは限らないことを覚えていてください。「ユーザーがローカルハードドライブに何を持っているか考えてください。こういう場面ではローカルネットワーキングポリシーを実行します。例えば適切にバックアップされたストレージがあれば、ネットワーク上で適切にバックアップされて保管されれば、移行は円滑にできるでしょう。しかしそうでない場合は、アプリケーションや他のデータファイルが消えてしまいます。」と同氏は言います。

ユーザー重視

「’WIIFM’ — ‘What’s In It For Me?’を思い出してください。」とシンプレックス‐-IT LLC社長、ボッブ・コッペジ氏は言います。「貴社の移行が、明確な利便性と最も影響を受ける人々からの賛同を得なければ、貴社にとって厳しい事態になります。」

一部のユーザーからの反対を覚悟する必要があると15年以上システム/ネットワーク管理者とITマネジャーをしているジェーソン・マッキニー氏は言います。「人々は抵抗します。なぜならこれは変革だからです。新しいものが世に出るのを待ちきれない新しいもの好き一人に対して、愚痴好きを含めた現状維持派が三人はいるものです。」

ユーザーの不満は、タスクバーの変わり方のような些細で取るに足らないように見えることが原因であることもあります。「一度などビープ音が変わっただけで怒った大企業の役員がいました。」とマン・コンサルタントのマン氏は回想します。

ユーザーに変化を覚悟させることが重要であるとITアーキテクトで元システム管理者のアーンスト・ライリー氏は言います。つまりユーザーにとって何が変化であるかを察しなければなりません。「OSの移行は、あるいはどんなアップグレードでも、ユーザーの仕事の流れをどれほど変えるだろうか?その変化の人事面でのコストはどれくらいだろうか?」例えば、Office 2007への変更が悪夢のような体験であったのは、ソフトウェアの感じが変わったからであると同氏は指摘します。「どのようにしてユーザーに理解させ、そのコストはどの程度であるかを熟慮し、ユーザーが問題に直面したときには直ちに支援する準備をしておく必要があります。」

適正なツールの利用

「スニーカーネットの力を過小評価してはなりません。」とマッキニー氏は言います。「リモートツールは優れていて、ごく少数のスタッフで実装を行う際には極めて重要かもしれませんが、時にはやはりあなた自身が現場に行かなければなりません。配線やハードウェアが問題であることもあるため、ユーザーと同じ視点で見なければなりません。」

「常に自動化を利用することです。」と言うのはヒューボンのボージェアール氏で、マニュアルインストールは通常は誤った手法だと考えています。マイクロソフトからの無料ソリューションを含む多くのツールはこのプロセスを支援しますが、同氏は次のように注意を喚起しています。「しかし自動化したツールにはリスクが伴います。あるオーストラリアの官庁で誤ってすべての機器にワイプアンドロードのWindows 2000用アップグレードをWindows XPに実行してしまった話を聞いたことがあります。」

間違いは起こる

「予備的かつ二重に安全なやりかたを用意することです。」とベント氏は言います。「貴社のベストプラクティスとそれを固執することが効果を生むのです。ミッションクリティカルなデータとアプリケーションがネットワークにあるとき、一時的にワークステーションが使えないことはあっても、何かを失うことはありません。」

「どんな移行も完全にはいかないことを覚悟することです。つまり一部のブックマーク、設定などを失う可能性は大いにあります。」とライリー氏は言います。「この作業すべてを通じて私がもっとも懸念するのはデータ喪失の可能性です。」

「‘ソフト’面を忘れてはなりません。」とシンプレックスITのコッペジ氏は念を押します。「早めに優秀な人材を集め、功績を自分のものにせず、失敗はすべて自分の責任にすることです。作業の従事者は厚遇するべきです。」

「優れたマネジャーがするべき最良のことは忍耐心を持つことです。」とFwd:ボールトの設立者フランク・ケール氏は示唆します。「大部分のITマネジャーは市場が最重要問題を解決できるまで本格的な展開を3ヶ月から6ヶ月待つべきです。ハードウェアやソフトウェアのベンダーが新しいOS に対応できるまで6ヶ月から1年間待つマネジャーもいるくらいです。」

「新しいオペレーティングシステムへの移行は新しいアプリケーションのインストールと同じくらい簡単なこともあれば、困難で時間がかかることもあるとチームロジックITの販売担当バイスプレジデント、アンディ・ハケット氏は言います。「前者、後者いずれのケースになるかは実に多くの要因に左右されます。」と同氏は次のようにまとめます。「第一に、 マイクロソフトが現在のOS から新しいOSへの直接アップグレードパスを提供するか?第二に、顧客のアプリケーションは新しいOSにサポートされるか?第三に、顧客のハードウェアが新しいOSをサポートするか?第四に、顧客がすべての環境(プログラム、設定、お気に入り、データなど)を新しいOSに移行したいと望むか?です。」

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